ディズニーの「食」が好きです。
特段うまいものが出てくるわけではない。
この国は物価も高い。
近年は紙皿化やバックストーリーを無視したメニュー展開など、何かとコストやオペレーションの手間を省くような動きが露骨に感じられるようになり、フードに関しては明るくない話題が後を絶たない。
それでも食べてしまう。
新メニューを楽しみにし、慣れ親しんだ好物メニューを食べに行ってしまう。
私にとってインパ最大の楽しみは食のような気がしているので、最初の記事はとりあえずレストランの紹介をしてみようと思う。
年パスを最大限に活用して、1年間でランドとシーの全レストランを紹介するのを目標にしてみてもいいのかもしれないな。
気が変わるかもしれないし、好きなところに何回も行きがちなので明言は避けておきます。
逃げ道はいつだって必要だ。
ワールドバザール:グレートアメリカン・ワッフルカンパニー
最初に紹介するのは先日10年以上ぶりに訪れた、
東京ディズニーランド、ワールドバザールに位置するグレートアメリカン・ワッフルカンパニー。
よく分からないけど、星条旗を掲げながらアンセムを歌わなければいけない気がする店名。日本人の心はどこかに置いておこう。
店の上には当然のように星条旗がはためいている。
ロケーション
マップで言うとワールドバザールの左の端
十字路を城向かって左にまっすぐ行って、アーケードを抜けた右手。
手前には三井住友銀行がある。日本人の心を置いておくならここがいいかもしれない。
お金が足りないときも、ここだ。
お店の特徴
ここではバックストーリーを紹介したかったんだけど、このお店のバックストーリーが分からなかったので、もう企画倒れ。
1998年にオープンした。情報はそれくらい。
お店の売りはミッキーの形をしたワッフル。
昔はサンドイッチ的な軽食も売ってた気がするし、一時期は小さいサイズのワッフルや中くらいのサイズのワッフルを売り出してインスタあたりで爆発的に流行するなんていうこともありつつも、2020年2月現在はミッキーシェイプの大判ワッフル一本でやらしてもらってます。
パークのレストランカテゴリで言うと「カウンターサービス」のお店。
レジで注文してレジで商品を受け取る、いわゆるファーストフード型の店舗だ。
お店は非常に狭く、店内にも席はあるものの、ほとんどが野外の席だし、席数もさほど多くない。
レジも2窓と少なめ。
行列は覚悟の上で
そういう事情もあり、何よりパーク内で最もディズニーっぽい見た目のものを味わえるとあってか、行列が絶えない。
乗り物が軒並み1時間以内で乗れて、昼時ですら食事に困らないような日の午前中でも、このお店には行列がある。
ちなみに春キャン真っただ中の平日の午前10時台で20分ほど並んだ。
むしろ春キャン時期は特に危険だ。
骨の付いた肉は今も昔も学生たちの主食で間違いないのだが、近年は緑色の餅やミッキーチュロス、そしてタピオカドリンクなどを買い求め、自身と写真におさまることに一生懸命なのが春キャン民の生態であるという研究結果が出ている。
このワッフルを彼女たちが見逃すはずがないのだ。
営業時間は基本的に開園30分後~閉園30分前と長めなので、混雑を避けたい場合は朝一番で行くか夜遅く行く方がすいてる可能性が高い。
席は先に取っておくのがオススメ。
ナイフとフォークで食べるものだから、さすがにそのへんのベンチで食べるのは苦しいからね。
メニュー
食べ物は例のワッフルだけで、定番の味が3つ、季節限定が1つ。
定番ワッフルには追加料金(2020年現在プラス200円)でバニラアイスクリームを乗せられる。
ワッフルを焼いている様子をガラス越しに見ることができる。
焼き上がって蓋を開けるタイミングを捉えることができなかったのでわかりにくいと思うけど、
なんとこのミッキー、天然ものである。
(たい焼き業界では大きな鉄板にたくさん鯛の型がついてて一気に何匹も焼く大量生産スタイルを養殖と呼び、一匹ずつ焼くものを天然と呼ぶ)
看板に「HOME MADE」と書いている限りは、きっとこの手間のかかるスタイルは貫かれるんだろう。
実食
今回のオーダーはメイプルとチョコレート。
こちらがメイプルソース。
こちらがダークサイドに堕ちたミッキー。
甘いものには紅茶派だけど、今はアメリカ人なのでホットコーヒーと共にいただきます。
ワッフルは正直冷たい。
「熱々ではない」
ではなくて
「冷たい」
これは結構かなしい。
焼いたあとに放り込まれるガラスケースには保温機能はなかったらしい。
このような行列でなければ少しは温かみのあるものが食べられるのだろうか?
前回食べたときは一切並ばなかったけど、10年以上前のことなので忘れてしまった。こんなに冷たかったっけ。
タイミングもあるとは思うけど、口コミなどを見ていると基本的に冷たいんだろうな。だから冷たいという心構えで食べた方がいい。
でも、ナイフを入れると非常にサクサク、中はしっとりでふわっとしている。
おそらく、これは冷たくてもサクふわを楽しめるように作っているのだと思う。
半端に保温をしようとすると、全体的にふにゃっとしてしまったり、カチカチになってしまったりするんじゃないかな。
それよりは冷たくてもおいしいものを目指したんだろう。たぶんだけど。
その甲斐あってか、意外と言っては失礼だけど、わりとおいしい。
卵と小麦粉を混ぜて焼いたようなものでおいしくないということはあまりないとはいえ、そこそこ満足できるものに仕上がっている。
メイプルやチョコレートソース、ホイップクリームの甘さもちょうどよく、余計な小細工がない、シンプルな味にまとまっているのがいい。長年愛される味、というかんじだ。
顔は大きいけど、へこんでいる面積が多い上に、中はそんなに詰まってないので、見た目ほどおそろしいボリュームではない。
とはいえごはんとごはんの間に食べるには少々戦闘力は高め。
最適なのはやはり朝ご飯かな。
おやつにするとか、いろいろ食べ歩きたいならシェアしてもいいかもしれない。
費用対効果は高め
めちゃめちゃうまい!っていうこともないけど、ワゴンのワンハンドフードでも500円があたりまえの現在のパークにおいて、そこそこしっかりした食べ物を着席でいただけて、ミッキーシェイプというかなり高めの付加価値があって500円というのはかなりコスパがいい方だと思う。
もっと広い店舗に移転して、店内座席もレジ台数も増やして、あたたかいワッフルが食べられるようになるのなら、650円くらいになっても構わない、とさえ思う。
もし本当にそうなったら天然もやめてしまいそうではあるけど。
ファストパスやショーに走るのもいいけど、まずはゆっくり朝食、というのはいいものだよ。
今はスマホでファストパスがとれるから、そういう楽しみ方も広がる気がする。
私はウッドチャックでワッフルサンドを食べるのが好きです。
ではまた!